朝日と夕日は違うのか?

朝日と夕日って違うと思う?

と照明デザイナーの方に聞かれて、ハッとさせられました。
そんなこと考えたことなかった。

私たちは昔から、自然の光、太陽のリズムに合わせて生活しています。
つまり、光を発する灯り(昔は火だが、今ではほぼ人工光)というのは、私たちの生活リズムに大きな影響を与えるのです。

そのため、灯りのことを理解するために自然の光を感じ、知ることは大切なことなのです。

 

では、下の写真、どちらが朝日・夕日だと思いますか?

 

答えは、左が朝日、右が夕日の時の写真です。
写真の色味の違いがありますが、どっちか区別はつきませんよね。

結論から言うと、朝日と夕日は 光としては同じなのです。

でも、何となく夕日の方が空の色が赤く染まったイメージがありませんか?

そうなんです。実際は、”大気の状態が違うため見え方が異なる” のです。

どういうことかと言うと、
夕日は、日中の大気が温められ、水蒸気などの細かい浮遊物質が多くあります。
そのため、太陽が沈む前の浅い角度で光が入ると、青い光は私たちの所まで届きづらくなり、赤い光は拡散されるため、赤く見えるのです。

一方、朝日は、大気が夜の間に冷やされ、大気に水蒸気など浮遊物質が少なく澄んでいます。
そのため、夕日と同様の角度で光が入ってきたとしても、赤い光は大気中であまり拡散されずに私たちのところまで届きます。
波長が赤より短いオレンジ・黄色系の光が多少拡散されて届くので、そのようなまぶしいイメージはありませんか?

まとめると、

“朝日と夕日は光としては同じだが、大気の状態が違うため色の見え方は異なる”

自然の光に少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。

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